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舞台 鬼滅の刃終演
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ご観劇頂いた皆さまありがとうございました。
幕が閉じて、こんなにも心から安堵したのは初めてかもしれません。
よかったねえ。と禰󠄀豆子の声が聞こえてきそうです。それくらい挑戦が詰まった舞台でした。
今作は、コンプレックスやトラウマと向き合い、立ち向かい、そして超えていくそんなお話のように僕は感じました。
家族を守れなかった悔しさ。
兄の気持ちを汲みきれなかった未熟な過去。
ありのままの自分と世間体のズレ。
それぞれのキャラクターが葛藤しながらも前に進んでいく推進力に美しさを感じました。
そして、そんな僕が演じた鋼鐵塚さんも
刀鍛冶は戦えない。
人の命を救えない。
武器を作るしか能がないから。
と無一郎に言い放たれます。
役で聞いてたはずなのに胸がとても苦しくなりました。
もしかしたら、鋼鐵塚さんも柱を目指してたのかな?とか(原作で明記されていたら僕の勉強不足です。すみません。)
大切な人の命を奪われた過去があるのだろうかとか、そう思えば思うほどに、もし僕なら自らの手で鬼を滅したいと思う。
でも鋼鐵塚さんは、刀鍛冶としてあの時代を生き抜くことを選んだ。
刀を打つことに誇りを持ってるがその反面、
無一郎に言われた言葉がどこかしら心の片隅を蝕んでいたのかもしれない。
だからこそ、炭治郎の言葉を聞いた時に僕は救われたのかな。。
色んな思考が浮かんでは消え、様々なことを感じながら試行錯誤する毎日でした。
終演後、元吉さんにお客さまが帰るまで刀を研ぐ演出を試したいとお願いされた時は、
即答で
やらせてください。
ただ、やるなら本気で研がせて欲しいです。とお願いしました。
舞台が終演しても、刀を研ぎ続けることで、
鋼鐵塚さん以外の人間も未来を見据え生きているのではと想像力が掻き立てられ、
まだ物語は終わっていない。
過酷な世界でも生きようとしている。
という強いエネルギーを感じながら、帰っていただけるのではと思えたからです。
僕、吾峠呼世晴先生の選ぶ言葉が大好きなんですよね。
言葉の数々に、登場人物の生き様に力を貰いながら、座組一同で強く手を握り合い走り抜けた日々でした。
改めて、この作品の世界を生きれたことを感謝していますし、皆さまの応援があったからこそここまで来れました。
心からの感謝を。
ありがとうございました。
また、会える日を願って。